【クラシック話】超個人的、ベートーヴェン交響曲の裏口入学方法
Ricca - 7月 22, 2024こんにちは、立夏です!
暑い日が徐々に増えてくるシーズンになってきましたね……🥺
本日の記事テーマですが、ベートーヴェンの交響曲の案内を書いてみようと思って記事の編集画面を開いてみました。
とは言うものの、相変わらずと言うべきか、ちょっと裏口入学みたいなルートを通っているのですよね……w
言わずもがな、何番はこの演奏がおすすめでこういった経緯で作曲された……といった、いわば常識的な案内記事は一切書きませんのでよろしくお願いします🙏
何はともあれ、1曲をしっかり聞いてみよう
と言うことで、色々と入り方はあるのですが……
代替え手段案内の前に……まずは1曲ピックアップして、その曲をテーマにして記事としてまとめていきます。
今回、この記事で取り上げるナンバーは第7番イ長調。
非常に有名、かつリズミカルで力強いこの交響曲。このサイトのテンションそのままで裏口なんて銘打った割には、普通のチョイスとなっております。
しかも、定評ある一流の演奏によるリファレンスです。良さをどこかで理解することができれば、きっと感動できる境地に至れるはず……!
さて、この記事をお読みの皆様はどういった感想を持たれましたでしょうか?
感想は様々あるかと思います。ここでよく心に響いて、素晴らしい音楽だと思われたお方はここまででも良い体験をできているかと。
超個人的裏口入学1 ピアノソロ編曲バージョンで聞き直してみよう
さて、ここからが本題です……
実は、私自身は上記のオーケストラ音源を聴いただけでは、この音楽が余り心に響きませんでした。私自身はオーケストラの全楽器に詳しいわけではありませんので、自分の好きな楽器であるピアノが入っていないこの曲のスコアを見ても、あまりの段の多さで挫折してしまったのです。
そのため、長らく「みんな好きだし、いつも盛り上がって有名な曲だよね……」と言うポジションにとどまっている音楽だったんです。
そういった、フルオーケストラバージョンで聞いても楽しめない……と言う人でもなんと大丈夫です!
このベートーヴェンの「交響曲第7番イ長調」の世界観を、より情報量が少なめにして一つ一つの要素に納得しながら楽しめるバージョンも存在します。
そう、フランツ・リスト(ピアノ超絶技巧を生かした曲の主として有名な作曲家。代表作は、「ラ・カンパネラ」「ハンガリー狂詩曲第2番嬰ハ短調」など)がピアノソロのために編曲したバージョンがあるのです。
と言うことで、早速ですが現物を見てみましょう。こんな感じです。
こちらになるといかがでしょう?
原曲であるフルオーケストラの楽譜に比べると音の情報量は減るものの、音が整理されていて曲がどうなっているのかを把握しやすくなったと多いました。
オーケストラのバージョンを音の情報だけで聴くには楽器が多すぎることによる音の聞き逃しが減って、より生で作曲者であるベートーヴェンの声に耳を傾けているような趣があります。より納得して、この曲のかっこいい音作りを堪能できそうです。
楽器の配置の関係上、あちこちから飛んでくる音の圧が強すぎて、音圧で耳がやられるのも防げそうです。これは非常に助かりますね……
超個人的裏口入学2 自分の好きな部分だけを、集中的に聞いてみよう
交響曲って、いきなり1曲4楽章分を一気に聴き通そうとすると大変ですよね。
曲としてのの長さが単純に長いし、美味しい部分は盛り上がるけれどもそこへ至るまでの前座が割と長めです。盛り上がりの開放感は増していますが、ちょっと忍耐が必要そうです。
と言うことで、こうやって心が離れてしまう心理的なハードルを外してしまいましょう!
一気に全曲を聞かずに、自分の気に入った箇所だけを満足するまで好きな楽器編成のバージョンで聞くのです。
(多くで誤解されていますが、クラシック音楽かつ交響曲をいきなりフル構成で全曲を聴き通す必要性はありません。無理のない範囲でじわじわ聞いていくほうが、結局は長く付き合える気がします。)
と言うことで、上記のピアノ版で第2楽章のみを聞いてみます。
聞いていて、立派に積み上げられた音の堅牢な織物のようです。
原曲の音数では埋もれてしまって聞き逃しそうなフレーズも、このピアノソロのバージョンであれば聞き残さずに堪能できそう。こちらでもいいですね……
超個人的裏口入学3 作品に関連した関連情報を調べてみよう
今までは、主に楽譜や音源を使用した入門方法でした。
ここからは少々趣向を変えて、この作品に関連した情報を書籍などで調べてみることの勧めです。
一般的にはこちらのやり方をまずされる人が多いかもしれませんが、私自身は曲をじっくり聞いてみるほうを優先する考えであったため、こちらを後に書いています。
書籍の情報でも、あまりにも古い本に書かれているものは最新の研究で変わっている可能性がありますし、何より音楽を自分で吟味するという感性が縛られてしまったら元も子もありません。
超個人的裏口入学4 一度、同時代の別の音楽を聞いてから戻ってみる
さて、書籍での調査に関連してもう一つ手があるのですよ……
荒療治ですが、何度、どの演奏家による音源を聴いても本当に何も分からない時には、もうその時には聞かないっていう手もあるんです。何度聞いても、同じような意見しか出てこないでしょう。
そして、同時代に活躍した別の作曲家の作品へ行ってしまうのです。(余裕があれば、同じ時期のベートーヴェンでも別の曲もありです。)
どんどん目先を変えていっちゃいましょう。
今回取り上げているベートーヴェンでは、対照的に繊細で流麗な音楽で知られるフンメル(モーツァルトの弟子に当たる作曲家)あたりでしょうか。
ベートーヴェンから見て弟子に当たる作曲家ですと、ピアノ教本を作ったことでで有名なチェルニーもいます。
こうやって、系譜を辿った後で元の曲に戻ってみるのです。
まとめ
と言うことで、オーケストラ構成の音楽だからといって原曲の正面突破一本に執着することなく、好きになれる範囲で楽しんでみることを提案するつもりで書いてみた記事でしたがいかがでしょうか?
少しでもとっつきやすくなったら嬉しいな〜と思っております🙏
立夏